郡山市内の旧市街地にある南北に細長い敷地に、家族とご主人のおばあさまと一緒に住む二世帯住宅です。
南道路というものの、間口が５ｍを切っており、限られた空間に無駄のない住宅とする為、建物の間口が最小で２間の『町屋風』の住宅をデザインしました。
建物を縦断する長い廊下が、住む人お互いの顔を見あえる空間へ。

狭小の建物ではありますが、その分、住む人の距離が身近に感じられるそんな建物になっています。

玄関ポーチにはおばあさまの移動補助のためのスロープを設けました。
玄関ドアには雨除けのできる庇があるので安心です。

玄関に入って目に入るのは、広々シューズクロークと、コンパクトな手洗いボウルです。
収納には可動棚になっているので、たくさんの物を仕舞うことができます。
手洗いボウルは家に帰ってすぐ手洗いができるので、安心して家の中に入ることができます。

家の中心で、家族の集うＬＤＫは約１２帖の広さ。
リビングの高窓が部屋の明るさと適度な通風をもたらします。
狭すぎず、広すぎずの適度にお互いを身近に感じるそんな空間になっています。

リビングから繋がる階段はＬＤＫを一望できるスポットです。

リビングに併設されている和を感じる落ち着いたスペースになっています。
床高を椅子の座面と同じ＋４０ｃｍに上げることにより、腰かけてゆったり過ごすこともできますし、車いす利用時の移乗も楽になります。
床下には大容量の引き出し式の収納があるのでたくさんの物をしまえます。

おばあさまが生活しやすいように１階に部屋を設けました。
収納力のある小部屋となりました。

廊下は暗くなりがちになりますが、階段下の低い窓と、廊下の高い窓で明るい廊下になっています。
ストリップ階段なので圧迫感の無い空間となっています。

廊下の突き当りにある洗面脱衣室。
窓を開けると、廊下を通って畳コーナーまで一直線に風が通り抜けます。

ユニットバスは明るく広々、ゆったりと過ごせる空間になっています。
また、入り口から正面に洗い場を設けることで車いすでも介助しやすい配置になっています。

２階の主寝室は６帖の広さです。
南向きの掃き出し窓が明るく日差しを取り込みます。
寝室から利用できる2帖分のウォークインクローゼットがあります。

子供室は一部屋として使う事も、将来二部屋に分けることもできるような可変性のある間取りです。

トイレは落ち着いた雰囲気のブルーグレーの壁紙で仕上げました。

広さは１０帖もあるルーフバルコニーです。
手すり壁の高さも１.５ｍあるので、人目を気にせず過ごせます。